改正割賦販売法の内容は?

法律

 

割賦販売法は、過去にも改正されていますが、新たに2016年秋の臨時国会に法改正案が提出されました。

 

また、同年、12月2日には改正案が成立し、9日に公布となりました。

 

改正法は公布より1年6カ月以内には施行されるので、2018年の6月ごろまでには改正割賦販売法が適用される事となります。

 

割賦販売法は、主にクレジットカードのショッピング枠での購買利用に対して適用される法律です。

 

クレジットカードのキャッシング枠に関しては貸金業法の適用となっています。

 

日本はまだまだ消費し行動において、現金利用が根強く、世界的にみてクレジットカードの普及率や使用率が低いです。

 

内閣府政府広報室が公表している、平成28年度世論調査の「クレジットカード取引の安心・安全に関する世論調査」では、日本国民のおよそ6割は未だクレジットカー利用に消極的であるという結果がみられます。

 

その背景には、不正利用や情報漏えいへの不安があるといえます。

 

クレジットカード利用で懸念される主な不安

  • クレジットカードの紛失・盗難により第三者に使用されるおそれがある=41.3%
  • 個人情報などがクレジットカード会社や利用した店舗などから漏えいし、不正利用されてしまう=35.4%

参照:クレジットカード取引の安心・安全に関する世論調査(平成28年7月実施 内閣府)

 

この度の割賦販売法改正では上記のような点の改善のために、クレジットカード払いのセキュリティ面の強化と、悪質業者や不正利用の取り締まりの厳格化を図る内容となっています。

 

割賦販売法の主な改正点は?

・クレジット加盟店に端末のICチップ付きカード対応を義務付ける。
=カード番号などの管理強化及び不正利用の防止。

 

・クレジットカード番号などの扱いを認める契約の締結を担う事業者を登録制にする。
=締結した販売業者を調査し、その結果によっては必要な措置を行う。

 

・FinTech企業への割賦販売法本格適用化。
=FinTech(金融サービス事業Finance×Technology)の事業者登録を義務化。さらに、カード利用時の書面交付の電磁的方法による提供が可能に。

 

・特定商取引法改正への対応による取消権の拡張。
=締結された分割払いなどに対して、不当な販促や勧誘があった場合の支払い取り消しも可能となる。

 

クレジットカード決済可能な店舗においては、既に2017年2月現在、ICチップ付きカード対応の義務化が進んでいます。

 

というのも、近年カードの裏面にあるコードを読み取る磁気ストライプ決済のセキュリティ面の脆弱さにより、スキミングや偽造カードなどの不正利用が増えているからです。

 

顧客がICチップ付きでないカードを利用した際には、例え少額の決済でも店側が署名(サイン)を求めることも徹底されてきています。

 

加えて、日本ではICチップカード決済に対応していない決済端末のみを扱っている中小企業が多いため、今回の改正で端末の変更をせざるを得なくなりました。

 

その為、「この前まではカード使えたのに最近使えなくなった…」というお店が身近にある場合、決済端末の変更の為に一時カード利用が出来なくなっている可能性があります。

 

国の方針としては2020年までに、決済端末の100%IC化を目指しています。
しかし、その場合、ICチップ対応の決済端末を要出来ない中小企業やそもそも現在利用しているカードが使いにくくなる消費者が出てくる可能性が否めません。

 

また、スマホ決済を代表とするフィンテックでのキャッシュレス決済では、今後利用明細は電子発行で良いものとされました。

 

つまり、今までカード決済の際に貰っていた控えのカード利用明細が、今後メールやカード会員ページでの発行・提示で済むようになってきます。

 

利用明細などが電子発行(メールでの通達など)でも良くなるのは、消費者にとっても郵送や書類の保持が省け、管理がし易いメリットがあるといえます。

 

それに加えて、マネーフォワードなどのフィンテック対応アプリで家計管理をすれば、消費者は自身の収支が把握しやすくなることでしょう。

 

今までは、アナログで管理していた現金がIT技術の発展により、フィンテックアプリやネットを利用することで、計算や統計が簡単に出来るようになってきています。

 

その他、クレジットカードやオンライン決済を利用する消費者側にとって密接に関係してくるのは、販売業者のクレジットカード取扱登録制度と取消権の拡張の2点といえるでしょう。

 

改正後、クレジットカード払い可能としている販売業者は、それらを管理する事業者に登録されていなくてはいけなくなります。

 

すると、将来的に、商品購入に携わる販売業者が割賦販売法の下、正規登録されているかどうか消費者が確認できるようになってくるのです。

 

今でいう、貸金業者検索のようなことが、クレジットカード払い取り扱い店を対象に出来るようになるという例えが分かりやすいかもしれません。

 

加えて、もし万が一、その登録がなされてない不正業者であったり、悪徳商法のような販売方法を適用している場合、個別クレジット業者に対してもクーリング・オフが可能となります。

 

今までは、「支払停止の抗弁の主張」が出来るだけでしたが、今後は実際に、取引や契約を一定期間の間無条件に取り消し・解約可能です。

 

また、悪質な業者の被害に遭った場合、その報告を消費者が行う事で、業者に対して迅速な調査・措置を法の下行えるようにも、改正割賦販売法で定められています。

 

クレジットカードをICチップ付に変えた方が良い?

 

法律の改正は消費者側よりも、商品やサービスを適用している業者側の方に影響が色濃く出ます。

 

今回の割賦販売法の改正では、2020年の東京五輪までにICチップクレジットカードの対応をクレジット加盟店に義務付ける。という内容があります。

 

これが意外とクレジット決済可能としているショップ・店舗としてはなかなか大変なことです。

 

というのは、日本で従来主に使われているクレジットカードは、磁気カードが多く、クレジット決済可能な店舗はとりあえず磁気カードに対応可能なカード決済機のみ保持していれば良かったからです。

 

クレジットカード自体も、決済機も磁気カード用の方がICチップ対応のものより安価で利用できます。

 

その為、わりと小規模なショップや店舗でもクレジット決済可能でしたが、今回の法改正ではICチップ対応化の決済機を導入できない場合は、クレジット扱いが出来なくなってしまう事態が起きます。

 

実際、2017年4月28日現在すでに、以前はカード決済可能であった店舗が出来なくなっている。という事例をサイト管理者は2〜3店舗見ました。
(そのうち一度は現金が手元になく、店舗にタッチロック済みの携帯をお金の代わりに預けATMまで走りました。)

 

また、クレジットカードの磁気カードも昨今はスキミングの被害が増え、磁気が弱くなると利用できなくなるというセキュリティと耐久度の脆弱性を指摘する話も少なくありません。

 

ただ、現時点では一応磁気カード決済でも、カード利用者がサインをすることで利用できています。

 

業者側の転換のみに限らず、消費者側もなるべくICチップ付クレジットカードに今後は利用するカードを変えた方が良いかもしれません。

 

しかし、カードをICチップ付にすると、手数料がかかるクレジットカードもあったりするので、今のところどちらが良い!とはハッキリいえないのが現状です。

 

カード会社がICチップ搭載を拒んでいるケースも?

 

そもそも、わざわざ新たに消費者が与信審査を受けてまで、ICチップ付クレジットカードを既存カードの他に新規契約するのはおかしいのでは?

 

割賦販売法の改正案が少しずつ浸透してきて、少し困ってきたチップなしカードのみ保有のサイト管理者の最近の思う事です。

 

というのも、サイト管理者はクレカとプリペイドカード合計2枚のカードを持っているのですが、両方ともICチップが付いていない為、だんだんとカード決済できない事が増えてきました。

 

直近(2017年7月)では、モスバーガーでカード決済を断られ、これはいよいよチップ付のカードに変えなくてはいけない…と思いました。

 

ところが、あまりクレカを増やしたくないという思いがあり、新規作成ではなく今使用しているカードをICチップ付に変えられないか調べてみました。

 

結果、サイト管理者が利用しているカードは見事にICチップ対応から漏れており、ICチップ付に変更出来ませんでした。

 

国内発行のカードに多いようなのですが、発行元カード会社またはカード提携先の会社自体がICチップ付カードに対応していない事があるようです。

 

特に、サイト管理者のクレカは提携カードなので、今後ICチップ対応していくのか微妙な所といえます。

 

チップ対応する前に、ユーザーが少ない提携カードはなくなる可能性も低くないといえるでしょう。

 

もう少し、ICチップ対応化が切羽詰まってくれば、カード会社から消費者に向けてチップ対応化の案内なども増えてくるかもしれません。

 

しかし、今のところはカード会社自体もまだICチップカードの全面適用に乗り気ではないように感じます。

 

ただ、既に法案によって2020年という期限も設定されていますし、現に日常でのカード決済の不便も生じ始めました。

 

マスメディアなどで大々的に取り上げられてくると、おそらくIC付きカードへの申し込みが一気に増えると思うので、その前に手に入れておきたいようにサイト管理者は思います。